私たちは普段の生活の中で、緊急性のないことに対してはあまり意識せずに行動してしまう傾向にあります。今、目の前にあることで精一杯で、忙殺の日々を送っていると尚更です。
将来を想定した傾向や対策の手を打っておく事については、何かとないがしろになっていることが多く、意識するのって凄く難しいことです。
自動車に乗れば自動車保険、家族持ちで世帯主なら生命保険
緊急性が全くなくても、重要性がわかるので多くの人はこういった保険に入ります。
例えば、自動車を運転している以上、自分がどんなに気をつけていたとしても、もらい事故などの不可抗力で過失が自分に3割り振りかかってくることだってざらにあります。
どんなに健康に気をつけていても、人間の身体は生身なのでこの先どんな病気になるかわかりません。
このようにある程度見越せることや、一般常識となっていることについては、多くの人は、緊急性を意識してこういった保険に躊躇なく入ります。
災害時の危機管理は普段は想定外が多い
2011年の東日本大震災から、日本人の誰もが「命」や「生きること」についての尊さを改めて考えさせられました。
災害時や危機管理という意味で身近に重要になってくるのが、普段意識しなくても手に入っているこういったライフラインです。
電気、水、ガス
災害時は、これが完全に機能しなくなります。そして、普段から備えていた人は有利になるわけです。
しかし、一生のうちに「滅多に起こらないこと」と想定しているから、普段からお金をかけて、蓄電したり、ドラム缶に水を貯蔵したり等の意識は滅多に向かないものです。
ライフラインの恩恵を普段から意識する
もしも災害が起こったときに、ライフラインの1つでも普段から備えていたら、これほど価値のあることはないと実感すると思います。
しかしこの感覚はそのときになってみないとわからないことでしょう。
緊急度が高ければ高い程に人間は直ぐに行動するものですが、重要とわかっていても、後回しにしてしまい忘れてしまいます。
完璧な災害対策ができなくても、災害時を想定したイメージとかライフラインの蓄えを少しでも意識をするようにすれば、全然違うものになるに違いありません。
簡単にできることから気づいたときに始めてみよう
簡単にできるちょっとした事はたくさんあります。
- 携帯のバッテリーは常に余分に充電
- ノートPCは使えるように常に充電
- 重要なデータはクラウドに保存
- バッテリー駆動するソーラーライトや電灯類をすべての部屋に装備
- バッテリー駆動する携帯ラジオを買っておく
- 大きめのポリタンクを用意しておく
- カセットコンロを保管しておく
- 普段飲むペットボトルの飲料水は多めに買っておく
- カードは使えないので現金は自宅に用意しておく
上記は時間と場所が解決しますので、凌ぐことができるのですが、本当に必要なことは、状況に応じた冷静な判断力や行動力です。
ガス漏れのおそれがある部屋で暗いからといってろうそくを灯したら大惨事になりますし、辺りが見えない暗い中で動きまわったら危険な場合もあるでしょう。
物理的な設備や装備よりも、「これをやったらこうなる」冷静な判断力や視野を普段から意識して鍛えておきたいものです。
万が一を想定した会社や組織のリスク分散の例
私の従兄弟の経営する会社は毎年、飛行機で社員旅行に行きます。
50人以上の社員が一気に移動するわけですが、飛行機の便を分けて移動するそうです。
主となる役員が別々に乗ります。これで万が一があったときに会社は潰れずに済みます。また、残された社員やその家族、そして取引している会社も守ることができるわけです。
人によっては「縁起が悪い」とか、「不吉なことを想定しないで欲しい」という意見もあるかもしれません。しかし、会社や組織は常に「最悪のことを想定して動く」ということが課せられます。
そして想定外の惨事が起こったときにその組織や会社の真価が問われます。
個人でも、あらゆることを想定した「未来の準備」が1つでも多くできれば、安心ですよね。
便利な世の中の奴隷になってしまって、危機管理の感覚が麻痺しないように普段から意識したいものです。
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