クラウドソーシングで業務効率が素敵になるか?敵になるか?

200年前の産業革命では機械工業の導入により、仕事のシステムが変革していきました。そして2015年の今、私たちは情報革命のど真ん中に存在すると言えるでしょう。

その情報革命の仕事の在り方の変化の現れの一つが、数年前から話題になっているクラウドソーシングだと思います。

クラウドソーシングは、用途や案件によっては非常に優れたWEBサービス

仕事を受ける側からすると、時間や場所にとらわれずに、好きなだけ稼げるというメリットがあり、仕事を依頼する側からすると、閑散期の固定費を削減できたり、スポットで面倒な契約ナシで依頼ができるメリットがあります。

私もこれまで外注さんに仕事をお願いしたいときは、SOHO掲示板などで募集をかけて応募してきた方とやり取りを行い、双方で同意したときに業務委託契約書を交わしてきました。

それに比べクラウドソーシングは、サイトが契約を仲介してくれる機能を持つので、面倒な契約も必要なければ、予め各業務のスキルがある程度は可視化できるので、仕事の依頼はやりやすいこともあり、効率がいいので案件によっては重宝しています。

価格破壊が起きて優秀なクリエイターや技術者たちには敬遠される!?

しかし、これには大きな落とし穴があることも否めません。クラウドソーシングに登録すれば、極端な話「今日から私はWEBライターです!」という人でも仕事ができるわけです。

例えばプロジェクトの案件で、実績がない、スキルもないワーカーさんがとにかく最初は実績作りのためだけに破格値で仕事を受注するわけです。まぁ、発注者によっては嬉しい場合もありますし、実績やスキルが不安定な方であれば費用も抑えたいのが人情です。

相場感のわかる依頼者や予算のある企業であれば、それなりのクオリティーを重視しますし、クリエイターや技術者に対してはそれなりの適正な価格での発注になります。そして、これに見合った技術者が応募することにより、良好な関係が生まれます。

一方で、仕事の叩き買いや叩き売りが横行することにより、質の高い技術者がクラウドソーシングから離脱する可能性も否めないという現実も考えられます。

これには発注者側の予算感や相場感のズレも原因の一つと考えられます。また、企業の予算感や相場感と個人が依頼するレベルとは全くもって別の次元になるので、クラウドソーシングのサービス自体にそのガイドラインを設けることも一つの策かもしれません。

文章だけでは上手く指示内容の意図が伝わらない

これは私の個人的な考えですが、基本的に仕事をお願いする外注さんに対しては本来は、面談をしたり打合せが必要だと思っています。

しかしクラウドソーシングではほとんどがメッセージを主体で作業が進行するため、本来の指示内容が伝わらずに共通認識不足となる場合もあります。最低でもSkypeでお話をすればスムーズに仕事が進むと思っています。

クラウドソーシングのワーカーさんの中では、Skypeの環境がなかったり、たまにそれを嫌う人がいるようですが、個人的には文章意外のコミュニケーションは必須だと思っています。

クラウドソーシングのサービス側の整備が課題

クラウドソーシングで、スキルや実績を更に明確に可視化できる仕組みになれば、発注者も使いやすくなり、叩き売りや叩き買いも無くなり、適正価格での受発注が成立してWin-Winの関係が築けるようになるかもしれません。これも仕事によりけりでケースバイケースが多くあると思いますが。

インターネットに業務効率を求めるのではなく、あくまでもシステムの中で仕事をするのは人間同士ですから、そこにある答えは誰もが解っているシンプルなものなのかもしれませんね。

仕事をお願いする依頼者にとってみれば、経営ベースで言ってしまえば実際には「外注=仕入れ」になるわけですから、この仕入れが安ければ安いほど利益が出しやすいですし、それに越したことはありません。

かといってこれを過剰にしてしまうことで、価格競争による共倒れの可能性が出てくるわけです。利便性や機能性ばかりをシステムに追い求める時代ではなく、今後は普遍的な部分(人間が何のために使うシステムであるべきか?)にフォーカスを当てないと本当に良いシステムにはなっていかないと思いますよ。

うまくまとまらない文章になってしまいましたが、あくまでもシステムは「それを使う人間」を主体にするべきだと思うわけです。

クラウドソーシングで業務効率が素敵か敵かのまとめ

クラウドソーシングは、システムの提供者、仕事発注者、仕事受注者の三者により成り立つもので、三者すべてにとってメリットがなければならない。

仲介するクラウドソーシングのWEBサービスの機能が本来の普遍的な仕事の考え方を根幹として進化していく必要がある。

人間本来の在り方にフォーカスしてそれをシステムに反映すべき。

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